段ボールは産業廃棄物？処分方法やリサイクルできないケースを紹介

荷物の運搬や保管には欠かせない段ボール。気づくと事業場やオフィスにたまっていて「何ごみに該当するのだろうか」「処分を委託する際の注意点はあるのだろうか」と悩まれている方もいるでしょう。

本記事では、段ボールが産業廃棄物に該当するケースや、リサイクルの際の注意点をご紹介します。段ボールの処理にお困りの方は、ぜひ参考にしてください。

段ボールは何ごみ？

オフィスや工場など、事業活動に伴って排出される段ボールは、業種によって産業廃棄物に分類されます。この場合、廃棄物処理法（廃棄物の処理及び清掃に関する法律）上の分類は、紙くずです。

ちなみに、一般家庭で排出される段ボールは、清潔で良好な状態であれば基本的に資源ごみに分類され、段ボールとしての形状を保っておらず、汚れたり細かくなったりした段ボールは可燃ごみです。
その他、アルミコーティングやワックス加工された段ボールも再資源化が難しいので、可燃ごみとして処理されます。

産業廃棄物として処理する必要がある業種

段ボールを産業廃棄物として処分する必要がある業種は、以下の通りです。

• パルプ製造業
• 紙製造業
• 紙加工品製造業
• 新聞業
• 出版業
• 製本業
• 印刷物加工業
• 建設業（工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたもの）

産業廃棄物に分類される場合は、廃棄物処理法に基づき適切な手順で収集運搬・処分を実施しなければなりません。処理業者に委託する際のポイントや、業者の見極め方などの詳細は後述します。

上記以外の業種の場合、リサイクル可能な状態であれば「専ら物」、リサイクル不可の場合は「事業系一般廃棄物」に該当します。

リサイクルできない段ボール

事業活動に伴って排出された段ボールは、基本的に「専ら物」として扱われリサイクルされますが、中にはリサイクルできない段ボールもあるので注意が必要です。
主には以下が該当します。

• ロウ引き段ボール
• 油分や汚れが付着している段ボール
• 粘着テープやラベルが付着している段ボール

ロウ引き段ボールとは、防水加工をするために表面をワックスで覆ったものです。水産加工品や青果物、苗木の運搬・保管等に用いられています。

ロウ引き段ボールが混入すると油じみが発生するなどの大きなトラブルの原因になるため、注意喚起されています。

油分や汚れが付着している段ボールも、リサイクルが困難です。これらの油分や汚れがあると、再生品の品質や強度、耐久性が低下する恐れがあります。

粘着テープやラベルが付着している段ボールも、再資源化のプロセスで邪魔になるため、事前に取り外しましょう。

産業廃棄物処理業者へ処分委託する際のポイント

産業廃棄物に該当する段ボールは、産業廃棄物処理業者へ処理を委託することで処分が可能です。

産業廃棄物処理業者へ委託する際は、その業者が産業廃棄物処理業の許可を所持しているか必ず確認しましょう。
無許可業者に依頼すると、その業者だけでなく、委託した側である排出事業者にも罰則が科されます。

産業廃棄物処理業者を選ぶ際は、以下のポイントも併せてチェックしてください。

• 過去に行政処分歴がないか
• 優良認定制度を受けているか
• 電子マニフェストに対応しているか

過去に行政処分歴がない、または優良認定制度を受けている業者は、健全な経営がされていると判断できます。電子マニフェストに対応している業者と取引する場合は、紙マニフェストと比較してスムーズに進行できる点がメリットです。

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