
レンガは、ガーデニングや解体工事により排出されることの多い廃棄物です。ごみの分類方法や、正しい処分方法を把握できているでしょうか。法律に基づき適切に処理するためには、これらを正確に理解しておく必要があります。
そこで本記事では、レンガが何ごみに該当するのか、また正しい処分方法を解説します。記事後半では、産業廃棄物として処理されたレンガがどうなるのかなども併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
目次
レンガは何ごみ?
基本的にレンガは、一般廃棄物として処分できません。多くの自治体で、レンガは産業廃棄物もしくは建築廃材に分類されるため、「燃えるごみ」や「燃えないごみ」のようなくくりで処分できないので注意しましょう。
レンガは、細かく砕いた粘土や石、砂、水を混ぜ合わせて製造される建築材の一種です。そのため廃棄時には、専門の産業廃棄物処理業者や不用品回収業者に依頼してください。

レンガの正しい処分方法
レンガの正しい処分方法は、以下の通りです。
- 産業廃棄物処理業者へ依頼する
- 不用品回収業者へ依頼する
- オークションやフリマアプリに出す
それぞれの処分方法を詳しく見ていきましょう。
1.産業廃棄物処理業者へ依頼する
事業活動に伴い排出されたレンガは、がれき類の一種です。がれき類は、廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)上、「コンクリートの破片その他これに類する不要物」と定義されており、レンガは「その他これに類する不要物」に該当します。
産業廃棄物に分類されるため、専門の産業廃棄物処理業者へ依頼する必要があります。依頼する際は、以下のポイントを押さえておくことが重要です。
- がれき類の産業廃棄物の処理業許可を取得しているか
- 過去に行政処分された前歴がないか
- 契約書・マニフェストに対応しているか
- 産業廃棄物の処理実績が豊富か
- 優良認定制度を受けているか
特に注意すべきなのは、処理業許可を取得しているかどうかという点です。無許可で営業している業者に委託した場合、排出事業者も廃棄物処理法第二十五条に基づき、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。
※参考:e-GOV法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(入手日付 2024-07-06)
2.不用品回収業者へ依頼する
不用品回収業者へ依頼するのも、一つの選択肢です。
不用品回収業者に依頼する場合、自宅まで引き取りに来てくれるため、重いレンガを自分で運ぶ必要はありません。特に大量のレンガを処分したい場合や、他の不用品と一緒に処分したい場合に便利です。
ただし、業者によっては出張費用がかかるケースもあります。複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討してコスト削減につなげましょう。
また不用品回収業者を利用する際は、悪徳業者に気を付けなければなりません。無料回収をうたって高額な費用を請求されることもあるので、十分注意してください。
3.オークションやフリマアプリに出す
なるべくコストをかけずに処分したい場合は、オークションやフリマアプリに出すのもおすすめです。利用者が多いため、適切な価格に設定すれば比較的売れやすいでしょう。
ただし、中古品は売れにくいこともあるため、状態の良好なレンガのみを売ることが推奨されます。価格設定は、他の出品者の出品価格をチェックしながら調整するとよいでしょう。
また、レンガは割れやすいので配送中に割れないよう丁寧にパッキングしてください。
産業廃棄物として処理されたレンガはどうなる?
産業廃棄物として処理されたレンガは、主に以下の用途に用いられます。
- 再生路盤材
- 再生砕石
- アスファルト合材
- 再生骨材
それぞれの特徴や用途をご紹介します。
再生路盤材
再生路盤材とは、道路の基礎部分に使用される素材で、コンクリートやアフファルト、レンガなどの廃材を再利用して作られます。自動車の重さを支えるために、変形しにくさや高い耐久性が必要です。
レンガは粉砕処理され、適切なサイズに加工された後、路盤材の基礎材料にされます。
再生砕石
砕石とは、砕いた石のことです。通常は、採石場から採取された巨大な岩石を粉砕機(クラッシャー)で砕いて人工的に作ります。建築物の基礎部分だけでなく、駐車場の敷材としても活用できます。
再生砕石は、建設現場や解体現場から排出されるがれき類などの廃材を破砕した建築資材です。廃棄物の量を減らせる上、粉砕機にかける必要がなく、そのまま使用できるためコストパフォーマンスにも優れています。
アスファルト合材
アスファルト合材とは、砕石や砂、アスファルトを決まった割合で配合した混合材料です。粒度を整えたレンガは、アスファルト合材に混ぜる砕石の代替として使用されることがあります。
再生骨材
再生骨材とは、建物の解体時に発生するコンクリート塊を粉砕して再利用した骨材です。主に以下の種類に分けられます。
- 再生骨材L:再生骨材の中で最も強度が低く安価。捨てコンクリートやならしコンクリートなど、耐久性や強度が求められない場面に適用される。
- 再生骨材M:中間程度の耐久性と強度を持つタイプ、側溝やコンクリート管などに使用される。
- 再生骨材H:再生骨材の中で最も強度と耐久性に優れている。建築物の主要構造物にも使用可能。
レンガはがれき類とまとめられて粉砕処理され、再生骨材にされます。
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