
ガラスくずとは、産業廃棄物の品目のなかで複数の廃棄物をまとめて分類されている「ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず」のうちの一つです。
本記事では、産業廃棄物のガラスくずの概要や種類、処分方法をご紹介します。
事業活動に伴いガラスくずが排出される事業場に携わっている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
産業廃棄物のガラスくずとは?
産業廃棄物のガラスくずとは、廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)上、「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」と分類される廃棄物です。詳しくは後述しますが、建物の解体工事に伴い発生する窓ガラスのくずや、ガラス・陶磁器製品の製造過程で生じる廃棄くずや不良品などが該当します。
環境省の公表した資料「産業廃棄物排出・処理状況調査報告書」によると、令和4年度の「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」排出量は763万トン。このうち79%が再生利用され、6%が減量化、15%が最終処分されています(※)。
ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くずの再生利用率は比較的高く、令和4年度は全体の平均55%を24%分上回っています。
※参考:環境省「令和5年度事業 産業廃棄物排出・処理状況調査報告書 令和4年度速報値(概要版)」(入手日付2024-06-18)

ガラスくずの種類
ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くずは、それぞれどのようなものが該当するのかを詳しく見ていきましょう。
ガラスくず
ガラスくずとは、ガラス製品の破損や製造過程で発生する廃棄物です。ガラスくずには、主に以下が挙げられます。
- 板ガラスくず
- 破損ガラス
- ガラス粉
- ガラス繊維くず
- 廃空ビン類
- 蛍光灯
- ガラス管
- アンプルロス
- ブラウン管
- グラスウール
- カレット
- ロックウール
- ガラスブロック
陶磁器くず
陶磁器くずとは、製造過程や使用後に廃棄される陶磁器製品の欠片や破片などです。陶磁器くずの具体例には、以下が挙げられます。
- 土器くず
- 陶器くず
- 磁器くず
- せっ器くず
- れんがくず
- タイルくず
- 焼結材くず
- フェライトくず
- セラミックくず
- 素焼くず
- 耐火煉瓦くず
- 焼瓦くず
コンクリートくず
コンクリートくずとは、コンクリートの製造過程で生じる欠片や不良品などの廃棄物です。コンクリートくずには、以下が挙げられます。
- コンクリートブロックくず
- インターロッキングくず
- モルタルくず
- セメントくず
- 石膏ボードくず
コンクリートくずと混同されやすい産業廃棄物に、コンクリートがら(がれき類)がありますが、それぞれ異なる種類の産業廃棄物です。
コンクリートがらとは、工作物の新築、改築または除去に伴って排出されるコンクリートを主な成分とする廃棄物です。建設現場で排出されたものが該当するため、コンクリートの製造過程で排出される先述のコンクリートくずと分けて処分しなければなりません。
ガラスくずの処分方法
ガラスくずの処分方法は、主に「産業廃棄物処理業者へ委託する」「産業廃棄物の処分場へ持ち込むの2通り」です。それぞれの処分方法の概要を詳しく見ていきましょう。
産業廃棄物処理業者へ委託する
手間をなるべくかけずに、プロに任せた処理をしたい場合は、産業廃棄物処理業者へ収集運搬と処分を委託しましょう。
専門業者に委託するメリットは、作業員が廃棄物の回収に来るため持ち込みの手間が省ける他、適切な方法で廃棄物の処理を実施してもらえます。
産業廃棄物処理業者へ委託する際は、以下のポイントをチェックしてください。
- 産業廃棄物収集運搬業許可を取得しているか
- 優良認定制度を受けているか
- 処理料金は明確か
- 行政処分歴がないか
- (電子)マニフェスト作成に対応しているか
まずは、産業廃棄物収集運搬業許可を取得しているかを確認しましょう。
また、産業廃棄物の処理を委託する場合、マニフェストの交付が必須になります。電子マニフェスト作成に対応している業者であれば、収集運搬・処理にかかる一連の流れをスムーズに実施できます。
さらにDXE Stationを導入している業者の場合、排出事業者に代わって電子マニフェストの作成も対応してくれます。
※参考:e-GOV法令検索「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」(入手日付2024-06-18)
産業廃棄物の処分場へ持ち込む
産業廃棄物の処分場へ直接持ち込むことも可能です。持ち込みする際は、以下の点に注意してください。
- 産業廃棄物の飛散や流出、悪臭の漏れがないようにする
- 騒音や振動に気を付ける
- 収集運搬基準に準じた標識を掲示する
産業廃棄物の飛散や流出、悪臭の漏れなどがあると周辺住民に被害が及びます。密封する・しっかり固定するなどの対策が必要です。
早朝や夜間は、特に騒音や振動が響きやすくなっています。運搬時や積み下ろし時は騒音と振動に気を付け、トラブルを未然に防ぎましょう。
また運搬車は、収集運搬基準に準じた標識が必要です。産業廃棄物収集運搬車両であることを掲示する他、運転時には氏名・事業所名・産業廃棄物の種類を記載した書類を常に携帯してください。
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