リサイクルループとは?食品・プラスチックに関するリサイクルループを紹介

リサイクルループとは?食品・プラスチックに関するリサイクルループを紹介!

循環型社会の実現に向けて、日本でもさまざまな取り組みが実施されています。そのうちの一つが、廃棄物や副産物をリサイクルし、再び原料に用いる「リサイクルループ」です。

リサイクルループというワードは聞いたことはあるものの、「実際どのような取り組みを指すのか」「具体的な取り組み事例はあるのか」など、詳細を理解できていない方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では、リサイクルループの概要や食品・プラスチックのリサイクルループの具体例をご紹介します。環境問題への意識を高めていきたいと考えている事業場の方は、ぜひ参考にしてください。

リサイクルループとは?

リサイクルループ(Recycle Roop)とは、廃棄物や副産物をリサイクルし、再び生産プロセスや消費プロセスに戻すことです。環境負荷を低減できるだけでなく、資源を有効活用できるため循環型社会の構築に欠かせない要素とされています。

リサイクルループでは、製造過程もしくは消費後に発生する廃棄物を収集し、洗浄や処理、加工などのプロセスを経て再び原料とします。
詳しくは後述しますが、食品残さや食べかすを肥料や飼料として再利用するケースや、使用済みプラスチックを新たな製品の原料・材料にするなどが、リサイクルループの具体例です。


DXE株式会社資料DL

食品のリサイクルループ

食品のリサイクルループとは、廃棄される予定の食品や食品残さを有効活用し、エネルギーや農業の分野で利用する取り組みです。食品リサイクル法に基づく再生利用事業計画に則った取り組みであり、地域で生じた食品廃棄物をその地域内の農畜産業で用いる飼料にするなど、地域密着型の循環型モデルを指します。

環境負荷の低減と資源の有効活用に加えて、地域経済の活性化にもつながるため、農林水産省を中心に推進されています。その取り組みの一環が、食品リサイクルループ認定制度です。

食品リサイクルループ認定制度とは、食品関連事業者・飼料または肥料製造業者・農林漁業者の三者が協力して食品循環資源を利用した飼料や肥料を使い、農畜水産物を生産する計画を国が認定する制度です。認定を受けた事業者は、食品循環資源の収集運搬に関して一部規制が緩和されます。

食品のリサイクルループの事例

ここからは農林水産省で紹介されている、食品リサイクル法に基づく再生利用事業計画の3つの認定実例を見ていきましょう。

  • 【宮城県】株式会社ウジエスーパー
  • 【新潟県】株式会社開成
  • 【兵庫県】スターバックスコーヒー

宮城県の株式会社ウジエスーパーでは、店舗から排出される食品循環資源を肥料とし、それを用いて生産した米を店舗にて販売しています。

また新潟県の株式会社開成では、新潟県村上市内の宿泊施設から排出される食品循環資源をメタン発酵させ、発酵廃液を液肥として利用。この液肥を用いて米や野菜、パッションフルーツを生産しています。

大手外資系コーヒーチェーン店のスターバックスコーヒーでも、再生利用事業計画が実施されました。店舗から排出されるコーヒー豆のカスを、一般の配送事業者に収集・運搬してもらい、それを肥料の原材料に利用しています。この肥料を用いて生産された野菜はサンドイッチ類の原材料に、茶葉は飲料の原材料にされています(※)。

※参考:農林水産省「食品リサイクル法に基づく再生利用事業計画の認定実例」(入手日付2024-04-06)

プラスチックのリサイクルループ

食品だけでなく、プラスチックもリサイクルループが推進されています。プラスチックのリサイクルループである、マテリアル・ループとマスバランス方式の2つをご紹介します。

マテリアル・ループ

マテリアル・ループとは、使用済み製品・商品を再利用し、新たな製品・商品の生産プロセスで用いる取り組みです。

自動車業界で挙げられるのが、ドイツの自動車メーカーAudi(アウディ)が実施している、アルミニウム・スチール・プラスチックリサイクルプロジェクト「MaterialLoop」です。このプロジェクトでは、使用済み・廃棄予定の自動車から回収したプラスチックを再利用し、新車生産の素材にする取り組みを進めています。

このプロジェクトを通して、廃棄される車両から高品質な二次素材を確保し生産プロセスに再投入することで、貴重な一次資源の使用量と製品のエコロジカル・フットプリント(Ecological Footprint)を削減できます。エコロジカル・フットプリントとは、人間の生産・消費活動が自然環境にどの程度の影響を与えるかを表したバロメーターです。

マスバランス方式

マスバランス方式とは、異なる特性を持つ原料を混ぜ合わせる際、全体の中で特定の原料が占める割合に応じて製品にもその特性を部分的に割り当てる手法です。さまざまな分野で用いられる概念であり、特にプラスチック製品に適用されています。
この概念を用いれば、実際に含まれるバイオマス成分の量に依存せず、バイオマスの持つ環境的利点を高めたプラスチック製品を生産できるようになります。

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